自営業をしていると、人からは「自営業はいいよね」「君は自由でいいよね」とやはり言われます。
しかし実際に自営業してみると、もう忙しくてどうにもならない。
正直てんてこ舞いで息もつけない、何のためにこんなことしてるんだろう、というように悩んでいる方も多々いらっしゃると思います。
その状態を続けているとうまくいかなくなってしまいますので、どうすれば簡単に現状改善できるかというお話をしたいと思います。
自営業は時間が自由に使えるなんてウソ!そんな訳ありません
自営業は周りから見ていると
「好きな仕事を、好きな時間に、好きなだけ仕事をする」
なんだったら朝早く起きなくても夜中に仕事をしても良いじゃないと思われがちです。
「自由気ままにやって食べていけるんだから良いよね」と言われるのですが、そんな簡単にいくなら苦労はないですよね。
やはりお客様との対面や、さまざまな対応をする必要があります。
逆に言えば普通の会社とは違い、営業時間外であってもお客様のためになんとかしなくてはいけないなど。
自営業なりの苦労も当然あると思います。
一生懸命仕事をするのは良いのですが、一般的にわかりやすく「仕事」と言える部分はお客様の目に見える成果物を出すことが仕事になってしまうと思います。
逆に言うとそれ以外の部分が問題です。
大きな会社や一般的な会社でいうと管理部門。
その部分を一体誰がやっているのか。
よくお聞きするのは、昼間は頑張ってお客様の目に見える部分。
成果物的な仕事をする。
そして夜に伝票やPCを触るような事務作業の時間を作るといった感じで、仕事を切り分けている。
それは大変労力の必要なことではないでしょうか。
どちらも結局頼れるのが自分しかいない状態で、疲労が取れないままどんどん辛い時間だけが増えていく。
加えて、経営者や自営業をやる人は組織の枠から出たい人が多いと思うのですが、そういう人に限って事務作業が向いていない人が多いのです。
我慢して組織にとどまることができないから組織から出ているわけで、そんな人が一般的な事務作業と言われるような作業をコツコツやっていくことは無理があると思います。
無理というより、そもそも苦手意識を持っている仕事を抱えているだけで、お客様を目の前にする作業の能率もどんどん落ちてしまう。
そういった悪循環を生んでしまっている方は比較的多いと思います。
時間外労働に陥りやすい自営業、時給にすると悲惨なことに
時間外労働に陥りやすい自営業ですが、改めて時給に換算すると悲惨なことになるというお話です。
「受注して仕事をたくさん取らなければいけない」
「1人でやっていくのだから」
という不安から、自営業の人は仕事を詰め込みやすいです。
いただく依頼を無選別無条件で次から次へと受けていきがちなのです。
けれども、いくらたくさん仕事を受けてみても動けるのは自分の身体ひとつ。
そうすると当然パンクしてしまいますよね。
身がもたなくなってしまいます。
そして忘れてはいけないことが他にもあります。
お客様の目にうつる成果物などの仕事や、お客様の前で作業すること。
それ以外にも事前の打ち合わせや、お客様に商品を納品するために割く時間も必要だということです。
集客しなければいけない時間、あるいはお金の管理など。
成果物に関する作業以外にも、必要な時間が膨大にあるわけです。
そうすると一般的にイメージされるような自営業の華々しいイメージ以外にも、大きな時間を取られる事実がある。
それがわかっているのにその部分に関して放置する人が多いです。
それだけではなく自営業の場合。
一度頼まれた仕事を断ってしまうと「今後の依頼が来なくなってしまうのでは」という不安もあります。
不安のあまり無理をしてしまう。
「これくらいなら頑張ったら何とかこなせるかもしれない」と見通しが甘くなってしまう部分もあるのです。
とにかく仕事を詰め込んでおけば、なんとなく仕事は途切れていないから安心。
頑張りさえすれば何とかなると思い込んでしまう。
実際は頑張ったところでどうにもならないのですが、そういう甘い工程管理で結局あとで自分が困ってしまう。
場合によってはお客様に頭を下げざるを得ないということが起きてしまう。
意外とフリーでやるのも難しく、うまくいくとは限らないものなのです。
自営業こそ時間の管理スキルが必須、具体的な方法とは
人間なので一度に複数人のお話は聞けないですし、複数の作業を同時にこなすこともできませんよね。
そこで、曜日別に作業をわけることをお勧めします。
曜日別に自分の仕事をそれぞれ割り振っていく等の工夫をする。
それをせず昼夜問わず仕事をしていると、自分の精神的な切り替えが出来なくなります。
結果、作業能率が下がっていってしまうことになりかねません。
たとえば、月曜日は集客の日。
・集客のためにブログを書く
・お客様対応をする
・お客様のメッセージングの打ち合わせ対応をする
等お客様に関する作業をする日と決めます。
火曜日は商談の日。
・商談だけを集中的にする。
・さまざまな商談をまとめてやっていく、
等商談に関する作業をしていく日と決めます。
水曜日は作業の日。
水曜日だけ目の前に見える作業を淡々とこなしていく日と決める。
木曜日は納品の日。
このように、曜日ごとに集中して役割を分けていく。
それをせず1日に複数の役割をやらなければとなると、能率がよくありません。
曜日ごとに作業を分けることは、作業量がはっきり見通せるというメリットがあります。
1人でできる仕事。
納品できる量が思ったより少ないということがはっきりとわかります。
先ほどもお話したように、お客様の無理なご依頼をすべて聞いていたらパンクしてしまいます。
パンクしてしまうと結果的にお客様に頭を下げて回らなければならず、ご迷惑をかけることになる。
先読みが甘いと結果的に信頼を失っていく恐れがあります。
それを避けようと思ったら、突発的な依頼に備えて余白が必要です。
「通常の稼働率が100%ではまずい」と思わなければなりません。
一般的には稼働率を2/3(66%)程度に抑えておくべきだと言われています。
たとえば、お客様から見られている部分以外にもたくさんの仕事を抱えています。
その状態で、お客様の依頼を全て引き受けていてはキリがないです。
ですので、ある程度お日にち・時間を頂けるものは予約枠として扱う。
加えて、すぐにやるべき仕事。
これらの仕事は2/3。
残りの1/3は突発的な依頼やトラブルの解決に対応できるように、予備の日程を確保しておく。
こういった工程の予定管理がどうしても必要になります。
外注なども考慮に入れて冷静に業務を回せるようにしなければいけないです。
外注に回すとしても、「外注の管理」という事務作業は残るのでその時間管理を曜日ごとにわけるなりして捻出したほうが良いでしょう。
ある程度作業ごとにわけて、納品集中する日・事務作業集中する日などにする工夫が必要ではないかと思います。
最後に
リアルマーケティングマスタースクールでは、地域で頑張る中小企業のために、こういったヒントをたくさんご提供できればと思っております。
他にもWebサイトやメールセミナー等もやっておりますので参考にしていただければ幸いです。
本日は以上です。