実は中小企業ほど 社員さんの成長が必要な理由
中小企業ほど実は社員さんの成長が必要なわけです。
その理由について。
なんと言っても、中小企業は人材難です。
特に、これから社会の未来を担う若い世代の人口が減ってきているので、優秀な人材を確保するのが難しい。
そのため、中小企業ほど社長さん一人に権限や判断が集中してしまい、ワンマン化してしまっています。
いわゆる「ワンオペ経営」です。
母親一人だけに家事や育児などの負担がかかる「ワンオペ育児」という言葉が流行りましたが、それと同じように社長さん一人だけに会社の執務や社員育成などの負担がかかってしまうワンオペ経営になりがちです。
全ての権限や執務が、社長さん一人に集中してしまう。
会社の経営が「ナポレオン型」になってしまいます。
そういった経営を続けていると、会社の成長には限度がきます。
ワンオペ経営から抜け出すには従業員の力が必要。
そう考えると、社員さんの能力を伸ばして成長してもらうためにも、会社の業務を学ぶことが出来る学習を制度化する必要があります。
社員さんは教育しないほど成長する? 逆転の管理術
なかなか社員の教育だけでは上手くいかないという側面があります。
そういったお話をしたいと思います。
例えば、営業や事務管理の講習などといった様々な講習会やセミナーがあります。
従業員さんで「講習会やセミナーを受講したい」という方がいらっしゃると思いますが、逆に「講習会やセミナーに参加している合間があれば、仕事をしたい」「休みたい」という方もいらっしゃると思います。
外部の講習会やセミナーで、受講することによって今後役に立ちそうな良い講習会やセミナーがあったとしても、社員さんのモチベーションによっては結果に結び付かないことが多いのではないでしょうか。
社内で社員さんの教育をするといっても、社長さんが陣頭指揮を執って一方的に教えても、社員さんにとっては仕事が身につきません。
そのため、経営者側から見ると「あの社員さんはいつまで経っても仕事を覚えてくれない」と映ってしまいます。
そういうことは少なくないと思います。
教える・教えないという現場の対立を生んでしまう前に、まずは社員さんに「学ばなければいけない」「これを知らなければいけない」と思っていただかなければいけません。
そういった前段階のお話が必要なわけです。
その方法として、12ヶ月のプランを立てます。
1年程度を目処に「今後どうありたいか」ということを、経営者層と一緒に考えや思いを共有しながら自律的に目標に向かっていくという仕組みづくりが必要です。
綺麗事に聞こえますが、これは実例があるお話です。
昇進によって社員さんの成長を実感した 12ヶ月計画の実例
一つの例として実際にあったお話ですが、ある年配の社員さんで管理職に昇進したものの、服務規定違反が多かった。
例えば、
「煙草はここで吸いましょう」
「遅刻はやめましょう」
などの社会人として基本的なルールです。
役職の有無に限らず、誰でも守れるような簡単なルールが、なぜか守られていませんでした。
管理職に昇進した方にもかかわらずです。
「そんな簡単な服務規定違反を守れないことが問題だ」ということで、様々な事情もあり、その年配の社員さんは管理職から降格してしまったわけです。
再び管理職に戻っていただくために、
厳しい処置を取りながら反省していただいたり、新しく社内のルールについて「しっかり身に付けましょう」という再教育をしても、会社の規律というのがなかなか身に付きません。
降格してしまって、モチベーションも下がっているということも考えられます。
一方的な教育や反省をさせる制度から、やり方を変えてみましょう。
降格させられた社員さんに1年後を目処に「どうなっていたいか」をヒアリングします。
例えば、「管理職として返り咲きたい」などといった様々な要望を聞きながら、「管理職として返り咲くには、どのようなことをクリアすれば良いのか」を1対1で定期的な面談をすることによって、社員さんご自身で行動計画を作成していただきます。
そうすると、「これをクリアしなければいけない」「あれを学ばなければいけない」と社員さんご自身で理解していただけるようになります。
そして、何ヶ月以内に達成していなければ、「12ヶ月後に思い描いていた自分像に届かない」ということもわかっていただけるはずです。
そうすることによって、今回の例は管理職への返り咲きに見事成功したというお話です。
綺麗事に聞こえるかもしれませんが、高圧的に教育するよりも、相手の意見を引き出しながら自律的に考えていただくというプロセスが重要なのではないかと思います。
さて、いかがだったでしょうか?
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今回は以上です。
「 中小企業でも実感!社員さんが成長する教育システムとは?」の動画版はこちら。
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