当社で行わせていただいておりますコミュニケーション講座。
コミュニケーション力を上達させたいシチュエーションをお聞きすると「商談」というご回答が多いです。
その次に多いご要望は「社員さんとの面談」になります。
小さな会社では、社長さんが社員さんの面談をしなければならないケースが比較的多いと思いますので、今回はそういったお話をしたいと思います。
「どうして面談などをしなければいけないのか」
「社員さんにはお給料を払ってるんだから頑張ってほしい」
このように、経営者としては
「雇っているのだから仕事をして当然」
という考えがあると思いますが面談は双方にとって必要なもので、やらなければならないものです。
社長が社員との面談をする目的は?聞くべきこととは?
今の時代、社員さんを毎日飲みに連れて行ってコミュニケーションを取るというわけにはいかないご時世ですので、別の形で何らかのコミュニケーションが必要です。
面談をすることは会社の雰囲気を作っていくうえで大切なこと。
ですから、定期面談をせず面談ゼロで良いという昔の考えのままでいることは、後々問題になってきます。
とりわけ大事なことは、社長さんから社員さんに対して
「気にかけているよ」
「いつも意識を向けているよ」
という印象付けです。
社長さんとしては社員さん全員のことを気にかけているとは思います。
しかしコミュニケーションがない場合は、社員さんから見ると率直に言って「大事にされていない」と思われることにもつながりかねません。
そういう意味でも、やはりコミュニケーションを取るということは非常に重要です。
一方で社員さんにはそれぞれに目標があって仕事をしていると思いますが、面談で社長さんだったり幹部と定期的に振り返り、目標設定を更新する。
現在地点を確認することは重要で、定期的に見つめ直す工夫をする。
だからこそ人は伸びるという側面があります。
社員との面談にも明確な目的意識は必要です
社員さんとの面談についてです。
面談をする側も、明確な目的意識を持ってやらなければいけません。
具体的にどういった形で面談をするのかというお話をしていきたいと思います。
面談で社長というポジションの人が間違ってしまいがちなのは、社員さんより喋ってしまうということです。
自分がどんなに社員さんのことを気にかけているか、思っていることを延々と語ってしまう。
いわゆる独演会のスタイルになってしまうと面談は崩壊します。
ただお説教を聞くだけの時間になってしまうので、社員さんがどうしても心を閉ざしてしまいます。
重要なのは面談を通じて、対象の社員さんに「どのような考えに思い至って欲しいのか」ということです。
そういうゴールを持ちながらお話に挑んでいただくと、意外と面談はうまくいくものです。
面談では、こちらの考えを伝えたり、矯正することが目的ではありません。
「社員さんの考えを引き出すこと」こそが面談の目的です。
社員さんとの面談で最低限聞くべきこととは?
社員さんとの面談中、考えを引き出す上で最低限聞くべきことは何か。
これは簡単です。
面談の中で、社長さんがどういう答えを得たいのか。
その点を考えることが重要です。
その答えを引き出すためには、最終的にどういう質問をすればどういう答えを出してくれるのか。
着地点を考えながら相手に質問していく。
相手の考えや気持ちを聞き出すという工程が必要になっていきます。
良い面談を行うための最初の第一歩は「相手の考えを引き出す」。
これが今回の重要なテーマですが、その方法が今までやってきたことを認めてあげるということなのです。
箇条書き形式でも構わないので
「これ、できてるよね」
「これ、やってくれてるよね」
と一つ一つ確認をしていきます。
まずは相手の今までの頑張りを認めていくというプロセス、そしてお互いの認識のすり合わせがとても重要です。
相手が話しやすい環境、こちらにとって望ましい答えが出やすいような話の筋道を考えて面談に臨むということが大切なのです。
「社長が社員との面談をする目的は?聞くべきこととは?」の動画版はこちら。