挨拶を無視する社員をどう思いますか？社会人として解雇ですかね？

会社を経営なさっていますと、人との対応についての問題で頭を悩ますことが多いです。

社長さんがフラストレーションをためたり、従業員さんがカッとしたりする、挨拶の問題などいろいろな対人問題があると思います。
今回もご質問をいただいておりますので、お答えしたいと思います。

『挨拶を無視する社員をどう思いますか？社会人として解雇ですかね？』と、質問者の方はかなりお怒りのようです。

朝の挨拶を無視する社員
挨拶せずに帰る社員は解雇できる？
社会人として挨拶のできない社員はこう指導しましょう
1. 最後に

朝の挨拶を無視する社員

朝の挨拶を無視する社員さんのお話です。
同僚に対してだけでなく、上司・上長・社長までも無視をする。
挨拶をしても返事をしないのは、一般常識としては考えられないですが、そのような人が入社してしまうことがあるのも会社です。

円滑なコミュニケーションをするために、会社としてはいろいろなお話や働きかけをしていくことでしょう。
しかし「挨拶をしましょう」と咎めたら、機嫌を損ねてしまう。
入社したばかりで、まだ有給が付与されていないにも関わらず勝手に休んだり帰ったりしてしまう。
そのような社員さんでは、やはり問題があります。

「なぜこんな人を会社に入れたの？」という点も含めて問題がありますが、その社員さんの対応として人前で叱責はどうかというと、それは避けた方がいいです。
少しパワーをかけすぎになってしまいます。
当然個別に諭さなければいけないのです。

とはいえ、あまりに説教が連日になると今の世の中ではやり過ぎになってしまいますので、それも難しい。
上司としては大変もどかしく、周りはイライラしてしまう。

挨拶せずに帰る社員は解雇できる？

朝だけでなく、帰りの挨拶についても『挨拶をせずに帰る社員は解雇できますか？』というご質問。
これも判断が難しいのは、まったく挨拶をせずに煙のように消えてしまうのではなく、帰るときに隣の席の人には「じゃあ、失礼しま〜す」というようなことを言い残して勝手にタイムカードを押して帰ってしまう。

まったく挨拶をしていないわけではないですので、無断早退や無断退勤にはなりにくい。
就労規則として「上長に挨拶をしましょう」とはっきり書いてあっても、微妙なところです。
法律には反していないのでルールの内とはいえ、社会人の常識としては明らかに間違っています。

社会人として挨拶のできない社員はこう指導しましょう

では、そのような常識外の行動をする人に、どのような対策が必要でしょうか。
挨拶ができない社員さんへの指導について考えてみましょう。

やはり挨拶一つ一つからということです。
何か依頼をする場合に、できるだけ短時間で終わるような作業を意図的に依頼します。
そして、その際に「作業が終わったら、教えてください」と伝えておきます。

そういう方は、依頼した作業が終わっても報告しないで自分の仕事に戻ってしまうことが多いと思いますので、それについても話し合ったほうがいいです。
「私は聞いていないですが、誰かに言ってくれましたか？」とか「何か問題でもありましたか？」と聞いてみましょう。
ひとつ終わればひとつ報告するということを、その都度教えていく指導です。

依頼をしたら、その都度返事をもらう。
「わかりましたか？」と確認して返事をもらったり、意志の確認を習慣付けていくというようにコミュニケーションを持って短いタスクを実行してもらう。
自分から「終わりました」と持って来てもらって、また次のコミュニケーションが始まるというサイクルにまずは慣れてもらいましょう。

こういう方法から指導していかないと「挨拶をしましょう」と言っても、できない人が意外と多いです。
それはその人の元々の環境、人柄や習慣などの問題で、人間は簡単に変えることはできません。
ですから、仕事周りのサイクルや外堀から埋めていったほうが意外と上手くいくものです。

そして、直接の上長の指導で効果がない場合は、社長直轄にするしかありません。
社長直轄で「あれをやってね」「これをやってね」と、一つ一つ返答をもらう。
けっこう大変で手間が増えますが、最終責任を取るのは社長ですから、そういう方法で仕事を教えていきます。

それでもダメな場合は「この会社でやっていけますか？」「大丈夫ですか？」と、いろいろ相談をしていくしかないです。
最後は社長さんがいろいろと働きかける、教育をしていくことが最終課題になります。
大きな会社であっても、社長ではなくても少なくとも職位の上の人が教育していくしかありません。
社員さんに責任を取らせるわけにはいかないというのが一つの考えです。