私はこれまでクロージングについて何度も偉そうにお話させていただきました。
ですが中には、そこまでいうのならあなたはクロージングできるのかと。
こういった疑問をお持ちの方もおられるかもしれません。
なので今回は私自身のクロージング経験についてお話させていただきます。
クロージングでの挫折
結論から申しますと、全くできませんでした。
実家の畳店を継ぎ、最初お客様と対面したときには、
正直クロージングなんてものではなく、当然ご契約いただくことができませんでした。
当時の取引先は、法人、工務店やゼネコン。
しかし私が担当するようになってからというもの、次々と契約を失いました。
都合よく言うならば事業形態が個人相手にシフトしていたので、
利益にならない仕事を切り捨てていったわけですが、実際はお客様と話の折り合いをつけられず、
むしろこちらが切り捨てられているようなものでした。
新しい事業を起こしたりという形で色々な新素材の営業に回ったりもしていたのですが、
やはり全く相手にされない、採用されないという状態が続きます。
このままでは事業の継続が困難でしたので、どうやって打開するかを考える毎日でした。
そんな中で私は、建築士の資格も持っていましたので、リフォームも少しやっていこうと思い立ち、そちら方面で個人の集客を始めます。
結果的に集客ツール自体はうまく機能しており、お客様候補の方は集まりました。
要するに見積もりが欲しい、商談したい、話を聞きたいといった方が手を挙げてくださってお目にかかることができたということです。
しかしそれでも最初は全く契約に至らず。
事業が変わった程度で出来るようになるわけがないのは当然のことですが、当時は本当にクロージングができませんでした。
挫折からの学び
もうこれ以上あとに引けなくなった私は、クロージングについて猛勉強しました。
例えば営業関係、販売関係、クロージング関係の書籍を何十冊と読み漁る。
ときには1冊を10回以上読み返したりしました。
他にも色々なセミナーに参加していきます。
そしてこれらの理論を参考に色々試していきます。
勉強していく中で自分なりに思うこともあれば、他の方から学びになった部分をすぐさま参考にしたり、あるいは先輩方に色々お話を聞いてみて、こうした方が良いよ、ああした方が良いよとアドバイスをいただきながら、少しずつクロージングが出来るようになりました。
それに当時は20代で若かったものですから、お客様に厳しいご指摘をされるとすぐにイライラしていました。
結果半分喧嘩になって投げ出してしまうような人間だったのです。
しかし、そんな私も少しずつお客様に必要なことをお伺い出来るようになって、ご注文を承るようになり、一歩ずつ成長していったかなという感じです。
お客様に寄り添う
他にもリフォームをやっていたことで得したこと、有利だったことがあります。
こういう仕事をしていますと、工事の際に色々なお客様と立ち会わせていただいたり、あるいは一つの工事が終わっても次から次へとご注文をいただいたりすることが多かったです。
リフォームという産業的な構造として、リピートのお客様を大事にしていく必要があります。
当然新規のお客様も大事なのですが、どうしてもリピートのお客様からのご注文を続けていただかないと、事業として成り立たないという側面があるのです。
そのためお客様の本音をお伺いすることに関して神経を使うのが当たり前になっていました。
ただし決してお客様に媚びれば良いということではなく、
お客様に寄り添うような形でお気持ちをお聞かせいただくのが重要ということです。
なのでお客様のご意見、ご要望を聞くという考えにかなりフィットしていたと思います。
今回は私のキャリアについて簡単に触れさせていただきました。
今回は「クロージングが全くできなかった頃のお話|クロージング講座11」でした。
次回は「いかにお客様のご要望に寄り添えるか、カウンセラーに徹するか|クロージング講座12」についてです。
また次回続きます。
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