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「削りますか?」と聞かれて、削らなくていい、と答えた1通の話です。

14年間の相談資料に基づいた島田の添削が効果的だというデータから見た理由

「これでいいですか」と聞いてくる会員さんに、僕は可否で答えないことがあります。14年分の返事を調べて分かった、よその相談との違いはそこだけでした。2016年に「縮小しますか?」と聞かれて返した1通の実物を、そのままお見せします。同じ質問をAIに解かせたら、答えは僕と正反対でした。最後に、誰に聞いても先に進める質問の形をお渡しします。

14年分の相談資料とノートパソコンを前に、原稿を手にして考え込む島田光章のイラスト

RMMSの会員さんから、こんなことを言われることがあります。

よその相談ではうまくいかなかったのに、RMMSの添削では成果が出た。

ありがたい話なんですが、僕としては首をかしげるところでもありました。

島田メソッドというと大げさですが、何か特別な技を使っている自覚が、本人に無いんです。

会員さんが書いた原稿を読んで、返事を書く。

やっていることはそれだけで、よそで受ける添削と変わらないはずなんですよね。

で、なんでなのか気になったので、僕の返事を14年分、2,375件調べてみました。

メッセンジャーとChatWorkに残っていた、会員さんとのやり取り全部です。

分かったのは、拍子抜けするぐらい単純なことでした。

聞かれたことに対するリアクションが他の人と違うだけ。

技でもノウハウでもなく、返事の方向性が違っていました。

言葉で説明するより、実物を見てもらったほうが早いと思います。

2016年、ある経営塾の告知文をシリーズで投稿していた頃の話です。

担当してくださっていたのは、本業がグラフィックデザイナーの方。

第3弾の文案が上がってきたとき、僕は直前にこう返していました。

カリキュラムで得られる便益と、授業のやり方という手法を同時に説明すると、読む側が理解しきれない。

第3弾はカリキュラムを伝えるだけにとどめたほうがいい、と。

スマートフォンでチャットの返信をしながら、机の上のチラシ原稿に手を添える島田光章のイラスト
添削のやり取りは、Facebook MessengerとChatWorkに残っていました

すると、こういう質問が返ってきました。

「文章中の下記説明も縮小しますか??」

そのあとに、授業の回数やビデオ会議の回数といったカリキュラムの説明文が引用されていました。

長いから削れ、と言われたと受け取られたわけですね。

これに対する僕の返事が、これです。

ボリューム的には長くても全然問題ないと思いますよ!

掲載順ですよね。

カリキュラムと手法。

どっちが先がいいんでしょ?

島田のクセは顧客利益が、先かな〜。

「欲しい!」と思った人でないと手法には興味わかないかもなので、、、。

これで1通、全部です。

読み返すと、我ながら質問に答えていません。

相手は「削るか、削らないか」を聞いてきました。

僕はまず削らなくていいと言って、そのまま話を「順番」に移しています。

しかも順番をどうするかは決めていなくて、自分のクセだけ添えて本人に返している。

聞かれてもいない順番の話を持ち出して、聞かれた縮小の話は一言で済ませているわけです。

なぜそうしたかというと、この告知文の問題が長さではなかったからです。

便益と手法が同じ場所に並んでいると、読む人はどっちを読めばいいのか分からなくなる。

それを解決するのに、文字を減らす必要はありません。

「欲しい」と思ってもらえるカリキュラムを先に置いて、手法はその後で読んでもらえばいい。

削るという作業をこの方が始めてしまったら、せっかく書いた説明が減るだけで、読む側の混乱は残ったままです。

その上、削るのにかけた手間はまるまる無駄になります。

ここで一つ、比べてみたことがあります。

同じやり取りを、僕の返事だけ伏せてClaudeというAIに渡して、次の1通を書かせてみました。

渡す資料を変えて、何通りか条件を変えて解かせています。

返ってきたのは、どれも「はい、削ってください」でした。

僕が削らなくていいと言った文章を、削れと指示したんです。

他のやり取りも含めて試したところ、僕の代わりにそのまま送れる返事は、いちばん良い条件で10通に1通でした。

これはClaudeが悪いとかAIもまだまだだなという話ではありません。

理屈はこうです。

AIは、聞かれたことに答えるようにできています。

「削りますか?」と聞かれたら、削るか削らないかを答える。

質問に答える側としては、とても正しい振る舞いです。

ただ、そこに落とし穴があるんですよね。

聞いたことに答えてくれる相手に聞くと、聞いたことの答えしか返ってきません。

問いのほうがズレていたら、答えもズレたまま届きます。

この方の場合だと、丁寧に縮小された告知文が出来上がって、言われた通りにやった満足感はあるのに、申し込みは動かない。

がっかりですよね。

そして本人は、なぜ動かないのか見当もつかないままです。

質問した通りの答えをもらっているので、疑いようがないんです。

それって添削じゃなく、指図ですよね?

僕は相手の成功から逆算して返答するので、単純に質問に脊髄反射では答えません。

可否が問題じゃないときは、別の質問で返します。

逆に、可否が問題のときはちゃんと可否で答えます。

判断を預けてきた相談を、そのまま通していることも珍しくありません。

14年分の返事を調べて分かった、僕とよその違いはこの一点でした。

さて、ここからが読者のみなさんの話です。

だから僕に聞いてください、と言いたいわけではないんです。

質問の向きを変えるだけで、誰に聞いても、なんなら自分ひとりでも先に進めるようになります。

やり方は一つだけ。

「これでいいですか」と聞く代わりに、「何を決めれば先に進めますか」と聞くんです。

そのときに、自分の案を一つ添えてください。

先ほどの告知文なら、「カリキュラムを先に置こうと思うんですが、何を決めれば出せますか」という具合です。

可否を聞くと、可否が返ってきて終わりです。

決めるべきことを聞くと、相手は原稿の先にあるお客さんの反応まで考えてから、返事をせざるを得なくなります。

自分の案を添えておけば、相手がすぐに答えてくれなくても、その案を試して結果を見ればいい。

「これでいいですか」の返事を待って止まっていた時間が、そのまま前に進む時間に変わります。

とはいえ、「何を決めれば先に進めるのか」がそもそも言葉にならない、というときもあると思います。

そういうときはRMMSの問題解決ワークか電話相談に、原稿と一緒にお持ちください。

可否は言いません。

その代わり、何を決めればいいのかを一緒に探して、決めるのはご本人にお返しします。

Next Step

「これでいいですか」を、
「何を決めれば先に進めますか」に

可否は言いません。その代わり、何を決めればいいのかを一緒に探して、決めるのはご本人にお返しします。

「何を決めれば先に進めるのか」がそもそも言葉にならないときは、RMMSの問題解決ワークか電話相談に、原稿と一緒にお持ちください。