伴走でご一緒している方と、これから始める月会費の商売の中身を詰めていたときのことです。
お客様に月会費をいただいて、決まった枠の中で通っていただく。
教室やスクールでよくある形の商売です。
プランは、上に2つ用意されていました。
通い放題の上の段と、回数を抑えたその下の段です。
会費を比べると、ちょうど5と3の割合になっています。
ここまでは、もう形になっていました。
その日この方が気にしていたのは、しばらく通えない月が出てしまうお客様のことでした。
月会費は毎月の引き落としです。
通えない月が来たら、お客様としては一回止めたいですよね。
ところが今の組み方だと、止めるということは、そのまま辞めるということになってしまいます。
通えない事情があるだけのお客様を、ひと月の都合で手放すことになるんです。
せっかくのお客様なのに、それはもったいないですよね。

そこでこの方が考えたのが、「休会」でした。
休会の間も、会費は少しだけいただく。
「その代わりオンラインレッスンはいつでも受け付けますよ」という形です。
通えない月にも、お客様とのつながりを切らずにおきたい。
話を聞いていて、その気持ちが伝わってきました。
僕の答えはこうでした。
「じゃあオンライン会員に、もう一回グレードダウンというのを用意しておけばいいと思います」
休会ではなく、グレードダウンです。
休会というのは、いずれまた通い始めることを前提にした、一時的なお休みの扱いです。
一段下の会員として用意しておけば、そのお客様は休んでいる人ではなく、オンラインで受けている会員さんになります。
期限を決める必要もありませんし、また通えるようになったら、上の段へ上げていただけばいいだけです。
続けるか辞めるかの二択だったところに、もう一つ選べる段ができるんです。
通えない月が来たお客様は、辞めるかどうかを悩む前に、まずこの段を選べるようになります。
では、その一段下をいくらにするか。
これもその場でお伝えしました。
「それをいくらにするかですけど、5と3という数字があったら、それは1です」
上の段が5で、その下が3なら、次の段は1になります。
並んでいる数字の流れに合わせれば、新しい段の値段で迷うことはないんです。
実はこの1は、この方が休会でいただこうと考えていた額の、ちょうど倍でした。
休会のつもりで考えると、どうしても会費はできるだけ小さくしてあげたくなります。
休んでいる方から多くいただくのは、気が引けますよね。
でも一段下の会員として並べると、上の段との釣り合いで値段を決めればよくなります。
オンラインでレッスンを受けられる会員さんですから、それに見合った会費をいただいていいんです。
この方も、オンライン会員を選んだお客様からはその額をいただく形ですね、と確かめておられました。
それでも、それも要らないというお客様はいらっしゃいます。
「それもいらないんだと言ったら、もうやめるしかないんですけど」
「お疲れ様でした」
ここで引き止めることはしません。
一段下まで用意してあって、それでも要らないとおっしゃるなら、今のその方には必要がないということです。
無理にお願いして続けていただいても、通えないまま会費だけ払う月が重なれば、お客様のほうが苦しくなってしまいますよね。
ただ、お疲れ様でしたで全部を終わりにするわけではありません。
「そういう人は無料メールマガジンみたいな感じで、他の人の成功事例だけ送るんです」
会費はいただきません。
売り込みもしません。
お届けするのは、同じように通っていた他のお客様がどうなったか、という話だけです。
事情が片付いてまた通えるようになったとき、そのお客様の手元には、こちらからの便りが届いています。
次に声をかけていただくときの、きっかけにしてもらえるかもしれません。
辞めたお客様に気まずい思いをさせずに済みますし、こちらも気持ちよく送り出せますよね。
月会費の商売をされている方は、一度ご自分のプランを上から順に並べてみてください。
一番下の段のすぐ下が、いきなり「辞める」になっていたら、そこにもう一段足してみてください。
次に通えない月のご相談を受ける前に、用意しておいてくださいね。
