定額で通い放題。
お客様には分かりやすくて、売りやすい形ですよね。
ただ、この形にすると、自分の休みがとても言い出しにくくなります。
今回は、これから通い放題の形を始めようという方と、商売の組み立てを一緒に考えていたときの話です。
その方は、教室やレッスンのように時間の枠を売る商売をされています。
新しく始めるのは、月々定額で、期間中は何度来てもいいという形。
週に一日は休みにするつもりで、そこまでは決まっていました。
その打ち合わせの中で、一つだけ気になっていることがある、と切り出されました。
「例えば月にこの日この日は休ませてくださいとか作っても」
怒らないですかね、と。

僕の返事はこうでした。
「なんで怒るんですか」
「怒らないですよ」
でも、ご本人は真剣です。
定額で通い放題にしているから、この日に行きたいのに休みだと言われたら、あれ、買い放題じゃないの、と思われそうだ、というんですね。
この気持ち、よく分かります。
いつでも来てくださいと自分から言っておいて、あとから休みの日を並べるのは、なんだか後ろめたいですよね。
だから休みを取るたびに、お客様の顔色をうかがってしまう。
通い放題や、いつでも対応します、を売りにしている方ほど、この後ろめたさで自分の時間を削っていかれます。
そこでお伝えしたのが、これはノウハウなんですけど、という前置きで話した枠の閉じ方です。
休むのが実質1日でも、予約は週に2日ぶん、入れられなくしておいた方がいいです。
枠は温めておいた方がいいんですよ。
通い放題だろうがなんだろうが、自分が行きたくないな、という時間帯は全部、予約済みで埋めておく。
これがコツです。
その方は少し考えて、こう受け取られました。
「予約いっぱいで」
「そういう時間ですね」
「分かりました」
そうなんです。
お客様から見えるのは、その時間に予約が入っているかどうかだけです。
休みですと案内する必要はありません。
その枠はもう埋まっています、それで済むんです。
ここで、それって嘘にならないの、と引っかかる方もいると思います。
嘘ではないんです。
それがオンラインの打ち合わせだろうが何だろうが、予約は予約じゃないですか。
自分の用事も、旅行の予定も、自分との予約です。
自分の日程を先に押さえて、そこにお客様に合わせていただく。
順番をこうしておくと、休みの日を後から言い出す場面がそもそも来ません。
最初から、その時間は空いていないんですから。
そしてこの順番は、お客様のためでもあります。
でないと、続かないんです。
いつでも対応していたら、お客様は「いつでも行けるわ」と言って、来ないんですよ。
逆に枠が限られているから、頑張って予定を入れてくださる。
いつでも空いている店より、なかなか取れない店の方が、通ってもらえるんですね。
自分の時間を守ることと、お客様に続けてもらうことが、同じ一手で片づくわけです。
だから、休みを取ると怒られそうで言い出せない方は、休みますと言わなくていいです。
旅行に行きたい日があるなら、その日の枠を先に予約済みにしておいてください。
お客様には、予約がいっぱいの時間帯が一つ増えるだけです。
怒られる理由が、そもそも無くなります。
安心して出かけてきてくださいね。
