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上手い人ほど、実は発信していない。

なぜ腕のいい職人ほど消えていくのか ― 上手い人が発信しないうちに、書ききってしまう

以前の問題解決ワークで出た、「発信した人が水源を押さえる」という話。腕のいい職人ほど、なぜ発信しないまま仕事を減らしていくのか。その場で私が話した内容を、開催レポートとして紹介します。

水が流れる川辺に立つ職人と、干上がった川底で立ち尽くす人物を対比させたイラスト。上手い人が発信しないうちに書ききってしまうというテーマを表す

「腕には自信がある。なのに、なぜか仕事が増えていかない」。そんな感覚を抱えている社長さん、少なくないのではないでしょうか。

技術も経験も、同業者に引けを取らない自負がある。それなのに、気づけばネットで見つかるのは他の誰かの名前ばかりで、自分の仕事は少しずつ先細っていく。もどかしいですよね。

実はこれ、腕の差で起きているのではありません。発信しているかどうかの差で起きています。同じ腕を持っていても、書いている人と書いていない人とでは、数年後の仕事量がまるで違ってきます。

以前の問題解決ワークで、この構造をめぐる話が出ました。今日は、その場で私が整理した内容を、開催レポートとして紹介します。

「なぜあの人だけが売れるのか」という話から

話のきっかけは、アクセス数やキーワードの数字でした。まだ記事数が少ない段階でこの数字を気にしても、判断材料にはなりません。私はまず、この前提を共有しました。

問題解決ワークの会場で、参加者がスクリーンの資料を見ながら話を聞いている様子

続けて話したのが、ある専門業の社長さんの例です。その方の商品は高単価でもよく売れています。理由は明快で、その方より腕のいい職人が世の中にいるにもかかわらず、その人たちがブログで発信していないからです。

私が話したのは、こういう構造です。もっと上手い人がいるのに、その人がブログで発信しないから、高単価の商品でも売れてしまう。淡々と書いているだけでも、「その仕事を任せられる」というカテゴリーでは、ネット上にその社長さんの情報しか存在しない状態になります。そうなると、独り勝ちです。10年前なら他の職人に流れていたはずの仕事が、今は全部その方のところに集まってくるようになりました。

「水源を押さえる」とはどういうことか

私はこの現象を、水源という言葉で説明しました。誰かの仕事を奪おうとしなくても、勝手に水源を押さえられると、相手は干上がってしまいます。

山の上流で水源を押さえてしまえば、下流には自然と水が届かなくなります。情報発信も同じです。検索や紹介の入り口を先に押さえた人のところへ、お客様の流れが集中していく。隣の同業者に何かを仕掛けたわけではありません。ただ発信を続けただけで、情報の水源をひとつ押さえた形になる。結果として、発信していない側が干上がっていく。これが今、色々な業種で起きていることです。

だからこそ、私は続けてこう伝えました。手遅れになる前に書ききらないと、今度はこっちが干上がる側になります。今、仕事があるからといって、それがこの先も続く保証はありません。今は水源を持っている側でも、発信を怠れば、いずれ誰かに先を越されてしまいます。

実際、参加者の中にはこの構造をすでに経験している方もいました。以前は放っておけば干上がる側だったのに、発信を続けたことで、今では逆に周りを干上がらせる側になっている。仕事は、Web経由で普通に来るようになったそうです。立場は、発信を続けるかどうかで、いくらでも入れ替わります。

検索の数字は、記事が揃うまで気にする数字ではない

数字の話に戻ります。自分の仕事に関する記事が300本を超えてこないと、キーワード分析の数字はビジネスとして成り立つ条件に達しません。数字に従ってアドバイスを取り入れるのは、それくらい記事が揃ってからでいい、というのが私の考えです。記事数が少ないうちにアクセス数の増減で一喜一憂しても、意味のある判断材料にはならないんです。

申し込みの手順やFAQのような記事も必要ですが、こちらは10記事程度で十分です。本丸はあくまで、自分の腕を伝える記事を積み重ねることにあります。

ブログの量産と1日1本の自動公開を実際にどう回しているかは、AIで250記事を回して分かった、量産していい記事とダメな記事の境目(ai.msup.biz)でも詳しく書いています。

紙の原稿が一枚ずつタンクに積み重なり、水位が目印の線を越えるとあふれて小さな流れになっていく様子を示す図解。記事を書き溜めることで初めて数字が意味を持ち始めることを表す

1本ずつは地味な積み重ねに見えても、書き続けた分だけ、ネット上の「水源」は増えていきます。逆に、書かなければ、その水源はいつまでも他の誰かのものになりません。一つの原稿を書き溜めていくことは、遠回りに見えて、実はいちばん確実な近道です。

おわりに

腕がある人ほど、発信しなくても仕事は回っている、と思いがちです。ですが、それは今だけの話かもしれません。上手い人ほど、実は発信していないから、先に書き始めた人が水源を押さえてしまいます。

自分の技術を、まだ言葉にして書いていないなら、今日から少しずつでいいので書き始めてみてください。特別な言い回しは要りません。日々の仕事の中で当たり前だと思っていることこそ、書く価値があります。あなたにとっての当たり前は、まだ誰も書いていない情報かもしれません。

一人で書き続けるのが難しいときは、問題解決ワークのように、他の社長さんの視点を交えて進めるのも一つの方法です。よかったら一度、あなたの発信の進め方を、一緒に整理させてください。

Next Step

自分の腕を、
言葉にして残しませんか

「腕はあるのに、発信していない」。それだけで、水源を他の誰かに押さえられてしまうかもしれません。何を書けばいいか、どこから手をつければいいか、あなたの状況を島田が一緒に整理します。

個別相談は無料・予約制・30分のオンライン相談です。会員同士で実際の課題を持ち寄って磨きたい方は、問題解決ワークへ。