動画で経営は学べない
経営を学ぶ方法は、いくらでもあります。YouTube、オンライン講座、Zoom勉強会。月額数千円で見放題のサービスもあります。
でも、それだけで会社が変わった経営者を、あなたは何人ご存知でしょうか。
ゴルフも同じです。独学で動画を見るより、コーチについて、言われたくない指摘を受けて、やりたくない練習をした方が、圧倒的に早く上達します。経営も、構造はまったく同じです。
通信空手で、喧嘩は強くなりません。型を動画で見て、一人で素振りをしても、実戦では使えない。経営も、これと同じです。
コロナで試した結果
RMMSは対面を基本にしています。ただしコロナ禍で、問題解決ワークをオンライン参加可能にした時期がありました。
結果は、良くありませんでした。理由は二つあります。
一つは、他の人の相談にコミットしづらいこと。画面越しだと、誰かの問題を「自分ごと」として考える空気が、生まれにくいのです。仲間のために助け合う——この空気は、他のコンサルには絶対に生まれないもので、私が最も重視している点です。それがオンラインでは、薄れてしまいました。
もう一つは、退路が残ること。遠くから高い交通費を使って集まること自体に、退路を塞ぐ効果があります。「わざわざ来たんだから、持ち帰るものを持ち帰ろう」という心理が、対面では働きます。自宅のPCからZoomで参加していたら、その覚悟は生まれません。
個別相談は、オンラインでいい
誤解のないように言うと、すべてを対面にしているわけではありません。
個別の電話相談は、今でもオンラインです。一対一で具体的な課題を話す場面では、オンラインで十分に機能します。
対面が必須なのは「場の空気」が必要なときです。問題解決ワークや1dayセミナーのように、複数の経営者が集まって、互いの課題に向き合う場面。ここでは、物理的に同じ空間にいることの意味が、オンラインとは決定的に違います。
「仲間のために助け合う空気」とは何か
他の人の経営相談を聞いて、一緒に考える。自分の会社とはまったく関係のない話題でも、「それ、うちでもあったよ」と経験を共有する。懇親会で、古い会員が新しい会員にアドバイスする。
この空気は、月1回のZoomミーティングでは絶対に生まれません。
実はこの「周りを助ける」というメンタリティと行動が、非常に重要です。自分だけ助かればいいというクレクレ君は人望を失い、いざという時に手を差し伸べてもらえないことが多い。周りのために動ける人間が、結局は回り回って助けてもらえます。これは道徳論ではなく、経営の実利の話です。
なぜなら「助け合い」には信頼の蓄積が必要で、信頼の蓄積には、同じ場所で同じ時間を過ごす経験が必要だからです。画面越しの顔と、隣に座っている顔では、心理的な距離が違います。
実践する苦悩や痛みがわかり合ってこその、行動力です。知識を共有するだけなら、画面越しでもできます。でも「自分もあそこで苦しんだ」という経験を共有できるのは、同じ場所で汗をかいた人間同士だけです。
オンラインスクールとの違い
月額数千円のオンラインスクールは、知識を提供するサービスです。知識が足りない人にとっては、価値があります。
RMMSが提供しているのは、知識ではありません。実行を促す環境です。月々1万円そこらの情報発信サービスとは、次元が違います。
知識はオンラインで手に入ります。でも実行は、一人ではできません。一人でできるなら、本を読んだ時点で全員が成功しているはずです(私自身、チラシ配りの原体験がまさにそうでした——読んだだけでは、何も変わらなかったのです)。
対面で、仲間と、定期的に。この三つが揃って初めて、知識が行動に変わります。




