施工事例のブログを、ご自分で書いてらっしゃる方は多いと思います。
工事が終わったら写真を撮って、使った材料と施工の様子を書いていく。
リフォームの施工記事なら、たとえば手すりの取り付けです。
この手すりの性能がいかに良いか。
施工性がいかに素晴らしいか。
付けたことで、安全性がどれだけ増えたか。
こういうことは、どれもちゃんと言えるんですよね。
嘘を書いているわけでもありませんし、書いて損をする話でもありません。
ただ、それがこの施工事例でいちばん伝えたいことなのかというと、僕は少し違うと思っています。

先日、RMMSのAIの勉強会でブログの書き方の話になったとき、この手すりを例えに出しました。
AIの勉強会で出た話ですが、施工事例を自分で書いているすべての方に関係があるので、ここでお伝えしますね。
手すりの施工事例、付けたあとのおばあちゃんに何が起きるのか
手すりの性能も、施工性も、安全性も、全部手すりの側の話です。
でも、手すりを付けてほしいと頼まれた家には、その手すりにつかまって歩く人がいます。
たとえば、おばあちゃんです。
この手すりを付けることで、おばあちゃんの行動範囲がどれだけ広がるのか。
施工事例の中心課題は、本来そっちじゃないですか。
今まで誰かの手を借りていた場所へ、一人で行けるようになるかもしれない。
家の中で、自分の足で行ける範囲が少しずつ増えていく。
そうなったら、おばあちゃん本人も、そばで見ているご家族も、ほっとしますよね。
施工事例を読んでくださる方が知りたいのも、たぶんその先の暮らしのほうだと思います。
手すりの性能や施工の丁寧さは、そこを書くための材料として出てくれば十分なんです。
なので、書き始める前に、自分がその視点をちゃんと捉えているかを一度見直してみてください。
写真を並べる前に、この工事で住む人の何が変わるのか、と自分に聞いてみる。
その答えが一行で言えたら、記事の中で何を中心に書くかが自然に決まってきます。
東京の賢そうな人が言う「問いを立てる」の中身
この中心課題、英語でいうとセントラルクエスチョンです。
東京の賢そうな人がよく言う「問いを立てる」ってやつですね。
問いを立てること自体は、昔からある考え方なんです。
いわゆる「なぜ君は〇〇なのか」みたいなキャッチコピーと一緒です。
書く側が、この内容にどんな意義があるのか、何のために書くのかをちゃんと考えているか。
中心課題を持って書いているか、ということなんですね。
施工事例でいえば、この工事は誰のために、何のためにしたのか。
手すりの例なら、その答えがおばあちゃんの行動範囲だったわけです。
ここが決まっていると、同じ材料の説明でも、読む方にとっては自分の家の話として読めるようになります。
施工事例の書き方は、戦前に出たキャッチコピーの本にも通じる
これ、新しい話ではありません。
戦前に出た、キャッチコピー集のような本があります。
中身は、キャッチコピーの部品や単語を分類して整理したものです。
今読むと、別に普通のことばかりなんですよね。
それでも僕は、いつもこれを踏まえて書いています。
勉強会で話しながら、自分でも、これはもうAIのテクニックの話じゃないなと思いました。
単純に、ブログを上手に書く方法、セールスレターを上手に書く方法の話なんです。
だから、AIを使わずに人間が手で書くときにも、そのまま使えます。
問いを立ててから書くやり方は、ちゃんとしたセールスレターの書き方に結びついているんです。
普段のセミナーで、この話をしてこなかった理由
実は、この話は普段のセミナーでは言っていません。
ちょっと上級編すぎるので、今まで言わずにきました。
でも、施工事例を何本か書いてきた方なら、手すりとおばあちゃんの例えで、もう感覚はつかんでいただけたと思います。
次に施工事例を書くときは、材料の説明に入る前に、この工事で住む人の何が変わるのか、問いを1つ立ててから書き始めてみてください。
同じ現場、同じ写真でも、書く順番がきっと変わってきますよ。
