RMMSの一泊二日集中セミナー、いわゆる合宿には、いろんな参加の仕方をされる方がいらっしゃいます。
毎年欠かさず来る方。
数年に一度、思い出したように来る方。
一度来て、それきり足が遠のいた方。
足が遠のく理由も、だいたい見当がつきます。
合宿は、自分の足りないところを人前で見つめる場なので、正直しんどいんです。
ワークを進めていくと、どうしても自分のことを打ち明けなければいけない場面が出てきます。
そこで、できていない自分をみんなに知られてしまう。
それ以上に、できていない自分を自分で認めるのが恥ずかしい。
そう感じて足が止まる方も多いと思います。
その気持ちは、僕もよく分かります。
ただ、5年、10年たって振り返ってみると、毎年来ている方とそうでない方の間には、はっきりとした差がついているんです。

合宿費を払って、タスクを仕入れに来る人
9月の大阪の合宿でも、こんな場面がありました。
参加者の自己紹介がひととおり終わったあと、僕は毎年来ている一人の方を指して、みんなにこう紹介しました。
この方は、合宿費を払って、次の一年にやるタスクを仕入れに来ているんです。
今日も、その仕入れに来ています、と。
冗談のように聞こえますが、僕は半分本気で言っています。
合宿で持ち帰ったタスクを一年かけてこなして、また次の年に新しいタスクを仕入れに来る。
この方は、それを何年も続けてこられました。
今年の5月には、事業所の移転もされています。
その日の講義の途中でも、この方は課題を買いに来ているんだから、と僕はつい口にしていました。
この方も、最初からすんなりタスクを受け取っていたわけではありません。
お客様一人にかける時間を見直す話にも、料金を見直す話にも、そのたびにかなり強く抵抗されていました。
それでも、合宿で決めたことを一つずつタスクとしてこなしてこられたんです。
その積み重ねで、売上は大きく伸びています。
変わったのは売上だけではありません。
口もきかなかったご実家との関係が戻り、いまでは奥様のほうから食事に誘われるそうです。
聞いているこちらまで、うれしくなりますよね。
毎年来ている方は、だいたいこういう進み方をされます。
5年、10年と続けるうちに、売上は来る前の2倍以上になり、社員さんが増えて、抱える課題も次の段階のものに移っていきます。
年に一度、自分の足りないところを見て、次の一年でやることを持ち帰る。
やっていることはそれだけなんですが、10年続けると、来る前とはまるで違う会社になっているんです。
足が遠のいた人に、いま起きていること
一方で、足が遠のいた方には、いま別のことが起きています。
親の代からのお客様がいて、世の中の景気にも助けられて、ここまでは大きくやり方を変えなくても何とかやってこられた方が多いんです。
ところが、外の環境はとっくに変わっています。
チラシは撒いていても、ネットからの集客がない。
ニュースレターやDMのように、すでにお付き合いのあるお客様とつながる仕組みを作ってこなかった。
売上が順調なうちは、それでも何とか回ります。
でも一度売上の歯車が狂うと、そこから立て直すのは想像以上に骨の折れる作業になります。
いま、そのツケをまとめて払おうとしている方が少なくないんです。
こういうときほど、一発逆転を狙いたくなるんですよね。
ところが不思議なことに、一発逆転を探している方ほど、合宿には来られていません。
毎年来ている方には積み上げがあるので、少々の変化があっても事業の土台が揺らがずに済んでいます。
様子見で来ていた人が、逃げないと決めるまで
今回の大阪には、そういう状況にいた一人の方も来られていました。
この方、合宿は今回が初めてではないんです。
これまでに2度ほど来ていて、1度目は様子見、2度目は観光がてらという感じでした。
ワークの中でもあまりご自分のことは話されず、何を聞いても無難な答えで終わっていたのを覚えています。
もともと売上がよくて、周りからも優秀だと言われていた方です。
それが少しずつ売上が下がり始め、社内の人の扱いがうまくいかなくなり、新しい取り組みにも手をつけられずにいました。
ご本人の中にも、少し取り残されているような感覚があったんじゃないかと思います。
実際のところを見ると、お客様一人にかける時間の見直しができていませんでした。
仲間内で決まったやり方があっても、自分への甘さもあって取り組めずにいたんです。
ほころびが、あちこちに出始めていました。
その現実をご自分で見たうえで、今回の合宿に来られました。
そして、この二日間でやるべきことを決めて帰られました。
「ここからは逃げられない」と、いまは必死になって業務の改善に取り組んでおられます。
ずっと気にかけていた方なので、僕も正直ほっとしています。
いまの合宿で、何をしているのか
合宿と聞くと、厳しい、追い詰められる、という印象を持っている方もいると思います。
実際、昔の僕はぎりぎりまで追い詰めるやり方をしていました。
いまは、そこを変えています。
僕がやっているのは、できなかった部分を一緒に見つめることです。
そのうえで、ご自分の足を引っ張っているセルフイメージを書き換えて、大きな目標を小さく分けて、一つずつ進めていきます。
自分と向き合う時間なので、嫌な思いをすることもあるかもしれません。
それでも、次の一年でやることがはっきりした状態で帰っていただけます。
経営者は孤独です。
会社の中で起きていることを、最後に決めるのは自分しかいません。
社員さんに弱音を吐くわけにもいかないし、家で仕事の話をしづらい方も多いと思います。
だからこそ、厳しい目標を持って進んでいる仲間の中に、年に一度は身を置いてほしいんです。
決めたことを一つやり終えるたびに、仲間から褒めてもらえる。
その声に支えられて、次の一歩が出るんですよね。
今からでも遅くはありません。
毎年の予定に合宿を入れて、一歩ずつ進むやり方に切り替えていきましょう。
今年は、初めて参加される方も増えました。
しばらく来ていなかった方も、初めての方と同じところから、もう一度一緒に始められます。
次は12月、東京です。
ぜひ、年に一度の点検の場として、予定に入れてみてください。
